酔って候・・・

♪ここから一人帰ります それだけ言ってうつ向いた
 風にゆれてる裸電球に 君の影もゆれた
 あなたを好きになりそうと 言った言葉をまに受けて
 熱くなる手をにぎりしめれば にぎりかえしたよね

 君のせいだよ さよならだけで
 帰れそうにない 今夜は・・・・・・  ♪

魂を風に解き放った週末の夜は・・・・・とりとめのない想い出話しなど・・・・
ミカドアゲハ、蝶を始めた中学生の頃は、高嶺の花というかおそらく自分には縁がない蝶だろうなと思っていました。その後、蝶屋になる決心をした時、おそらくこの蝶は”採りたい蝶”のベスト10に入っていたんじゃないかなぁと思います。とにかく憧れの蝶でした。

この蝶との初めての出会いは、蝶屋としての第一歩を記した1977年春の八重山でした。この時はT先輩にひたすらついていく日々で、この日はミカドアゲハ(だけではないのですが)の有名ポイントに行くとあって、朝からわくわくどきどきしていましたね。場所は西表島のとある滝でした。ここは滝と言っても広大な岩場が緩やかな傾斜になってるって感じの所で、そこに無数のミカドアゲハが乱舞・・・まさに乱れ飛んでおりました。おそらく私が今まで見てきた中で、一ヶ所にあれだけ多くの同じ蝶がいたのはこの時が最高ではないか思います。少なく見積もっても200頭以上はいたと思います。ご存知のように、沖縄のミカドアゲハは本州・九州産とは別亜種になっており、色調も違っておりまして、アオスジアゲハと同じような青さです。なので、最初のうちは目視では判断がつかず、とりあえず目の前に飛んでいた個体をネットに入れて・・・・それがミカドアゲハだと確認出来たときは嬉しかったですねぇ。憧れのミカドアゲハをこの手で採ることが出来たのですから・・・。1977年3月11日のことでございました。

その後、この蝶とは縁遠くなり、卒業して九州に帰り、いつしか休眠・・・となったのでありましたが・・・。実は休眠中にこの蝶を2回ほど見たことがありましてね、外勤中にいきなり目の前の花にとまっているのを目撃したのです。びっくりしたのと同時に・・・「全然感じが違う!こっちの方が上品で綺麗。これは別物だぁ。」と思いましてね、流石にこのときは「網があったら。」って思いましたよ(笑)。さらに休眠中に、実は私が住んでる久留米市にもいるということがわかっておりましたので、復活した1993年は気合を入れてこの蝶を採りに行ったのでありました。

ところが、この時私は大いなる勘違いをしておりまして、この蝶を”6月の蝶”だと思っていたのですよ。と言うのも休眠中に見たのがどちらも6月中旬だったのです。なので、復活した年も6月の初旬に行ったのですが、その時も1頭見れてしまい・・・ますますその思いが強くなり、その年は下旬まで狙ってたのですが、その後全く見ることが出来ませんでした(笑)。しかも当時は「トベラの花に来る。」事も知らず、ただただオガタマの周辺をうろうろしていたのでありました。で、その年の夏以降、「どうやらGW頃が良いらしい。」事を知りまして、翌年はようやく見れるようにはなりましたが、たまに樹上を飛ぶのを眺めるだけでした。それでもこの年は餅をついて粘ってたようで・・・ついにその日はやって来ました。忘れもしない1994年5月22日、樹上を飛び回っていた個体がたまに低く降りてくることがあり、何回か振る機会を逸しながらも、ついにメッシュの白網一閃!何とかネットに入れることが出来ました。この時は嬉しかったですねぇ~。ネットの中を確認した後、思わずその場でジャンプしましたもんねぇ~(笑)。この日は2頭採れましてね、あの日の感激は今でも鮮明に残っておりますよ。

で、その後、蝶研に入会して調べてみると・・・何と福岡県では私が蝶を始めた頃よく遊びに行っていた山が有名ポイントである事を知り(笑)、何とも複雑な気分になったものでしたが・・・。懐かしいその山でも採ることが出来まして、さらにトベラの花で待っていれば飛んでくる事もわかり、一気に身近な蝶になったのでありました。さらにそこでお会いした方から「久留米に住んでるなら、わざわざここまで来なくても、あそことあそこで採れるらしいよ。」と聞いてますます身近になり・・・その後久留米市内でもトベラが咲いてる場所も見つかりまして・・・・今ではほぼ確実に”季節のご挨拶”で撮影出来る蝶になってしまったのでありますよ(笑)。もちろん、今でも大好きな蝶ですし、年に1回は撮らないとおさまらない蝶ではありますが・・・復活して初めてネットに入れたときのあの感激は・・・もう味わうことは出来ないんだろうなぁ~。
c0065260_22251837.jpg

2011年5月14日 佐賀県佐賀市
by nomu376 | 2011-05-20 22:30 | | Comments(14)
Commented by pieris at 2011-05-21 00:16 x
おお、やっぱし赤っぽいいなぁ。
これは福岡のとは明らかに違うなぁ。

前翅前縁にちかい中央部にある青白色の紋(写真では「く」の字になっている紋)あたりが乱れる(紋が発達してよがんでしまう)個体がごくたまに出ますが、この異常は片翅にしか出ません。アオスジのエサキ型とは全く意味合いあが異なります。
Commented by kenken at 2011-05-21 00:27 x
「初体験」・・・これには禁断の快感がありますね・・・
私は13 初恋失くして もう 恋はみんな同じ♪
Commented by luehdorf at 2011-05-21 01:33 x
ミカドへの熱い思い…、ボクなら同じ思いは何のチョウチョなのか…。

それにしてもミカドアゲハ、北国育ちにはまぶしいチョウチョです。
カト様も同様と思いますが、一度「勝負」してみたいものです。
小5の夏、松島・瑞巌寺のそばで初めてアオスジをネットに入れたときの興奮と同じものが絶対にあるような気がして…。

サイド・スープレックス、ダブルアームと同様にロビンソンさんがきれいに見せてくれた技でした。
若いころでしょうか、ブリッジもきれいで…。
受けは素足とアンクレット、ピーター・メイビアさん?
Commented by K.M at 2011-05-21 01:37 x
ただ、珍しい虫をゲットってだけでは感動はあまりないですよね。それまでの思い入れや憧れや挫折経験とかが感動に繋がっていくんですよね~。
私は感動の根源は現実にみれない幻の子供の図鑑に登場する昆虫達ですよ。
何度も何度も寝る前に眺めて…
ま、人により方向性ありますけど…
蝶屋さんに赤いカミキリムシもらった…とベニボシカミキリって話し聞きましたw
ミカドは腐るほど大量にいた石垣島のと、苦労して必死で高い木のを採った奄美大島のボロと持ってます。
本土産狙う価値ありですかね~。
Commented by nomusan at 2011-05-21 07:00 x
pierisさん、この個体は先日最後に貼った個体と同一個体です。こっちの方がわかりやすかったですね~。この日は4頭しか見てないので・・・確率的にはかなり高かった(笑)?

なんと、そんな斑紋異常もあるのですかぁ。しかも決まって片翅だけ?
来年へのモチベーションになりますね。ありがとうございます(笑)。
Commented by nomusan at 2011-05-21 07:05 x
kenkenさん、
>私は13 初恋失くして もう 恋はみんな同じ♪
どわっ、kenkenさん早っ!って思ったら・・・歌詞だったのですね(爆)。
ユーミンさんでしょうか?この歌は知りませんでしたー。
村木賢吉さんは「俺にとって、恋はいつでも初恋す。」と言われてましたよ~(笑)。

今まで図鑑でしか見たことがなかった蝶が、今自分の目の前に・・・
これにまさるときめきはありませんよね~。
Commented by nomusan at 2011-05-21 07:13 x
luehdorfさん、九州人の私と東北人のルーさまと・・・熱い思いの対象は結構違うものがあるのでしょうねぇ~。ここだけの話題でもアオスジアゲハはこちらでは子どもの頃から身近な蝶ですし(笑)。

出来ることなら、是非とも”勝負!”をして頂きたいものです。で、その時はいきなりトベラで級蜜個体をではなく、最初はオガタマノキの樹上を飛び回るやつを長竿で・・・が「採り方」としてはよろしいか、と(爆)。

これはS43年、ビルさん初来日の時でございますよ。本当に綺麗なブリッジですよね~。この頃のビルさんが一番好きですねぇ~。で、受け手は・・・ふ・ふ・ふ・・・トヨさんでございますよ~。
Commented by nomusan at 2011-05-21 07:23 x
K.Mさん、強く同意するものでございますよ。蝶を始めた中1の頃初めて買って貰った蝶の図鑑を毎日毎日眺めておりました。
そして、蝶屋になるんだと心に決めた大1の秋、翌春までの半年間、改めて蝶の図鑑と山渓のカラーブックス(だったかな?)を製本が請われるまで眺めなおしたものでした。今まで”高嶺の花”で自分には縁がないと思っていた憧れの蝶たちが・・・ひょっとするとこの手にすることが出来るかもしれない・・・と思うとわくわくしましたし、「けど、本当に自分にも採れるのか?」という不安とが交錯して・・・・pekeさん風に言えば♪会えない時間が愛育てるのさ・・・♪’(ちょっと違うか(笑))って感じでしょうかね(笑)。

図鑑で見たら奄美産は本土亜種になるようですね。ボロでもこちらの方が輝いていそうですね。
>本土産狙う価値ありですかね~。
それはK.Mさんのお心のままに~(笑)。
Commented by カトカラおんつぁん at 2011-05-21 12:54 x
ミカドとの出会い、そのまんま「ついついぺこさん」のお部屋でご開帳なさってくださいな。
一般の人が読んでも、その胸のときめき具合は必ず伝わっていくと思いますんで。

私も月に1本くらいのペースで書こうとしたのですが、地震でオジャンになったままです。
書いてはあるのですが、未完成で、送信するまでに至ってません。

私にとっての「ミカド」クラスのドキドキものは、なんだったのか、目下思案中です。
やはり、ミヤマカラス奪取でしょうか。

あの頃は、何を採っても嬉しい時代でした。
横山図鑑も線引いたり、ページがほつれて取れてくるまで眺めて読んでしてましたね。
Commented by clossiana at 2011-05-21 15:29
私も横山図鑑を繰り返し読んだ、と言うより眺めてはため息をついていました。
でも長い休眠中に何処かに無くしてしまい、今あるのは後で古本屋で買ったもので今ではあまり役にはたたないのですが昔の興奮が蘇ってきますね。
メスシロキチョウをデパートで買ってもらって夏休みの宿題として提出したのですが先生が横山図鑑を調べながら変な顔されていたのを思い出します。
どんな蝶でも初めて採集したり見かけたりした時のことは忘れられないものですが自分が子供の頃に行っていた場所が、いつの間にかミカドの有名産地になっていた時のショックはよくわかります。
私の秘密の場所だったところも今では有名になってしまいましたから。。
Commented by nomusan at 2011-05-21 18:27 x
カトカラおんつぁんさん、「ついついペコさん」のお部屋、せっかくご紹介頂いたので、毎月は無理でも2~3ヶ月に一回くらいは・・・と思っておりますが・・・「少年期」にこだわらなくてもいいでしょうかねぇ~。

私の場合はとにかく出発点のレベルが低いので・・・皆さまとは一律に比較は出来ないのでは・・・と思っておりますよ。

何と言っても「ときめき」が全てですよねぇ~。これは蝶に限らずですが・・・。
Commented by nomusan at 2011-05-21 18:34 x
clossianaさん、私、「横山図鑑」持っていないのですよ。とっても残念に思っています。そもそも改編をくり返していくある会社の図鑑の一つが「横山図鑑」と称されていることが、この図鑑の価値を物語っていますよね~。伝説の図鑑と言っていいのでしょうね。

メスシロキチョウの標本・・・この頃はまだ北海道にお住まいだったのですよね・・・・それは・・・(笑)。

私の場合は・・・おそらく何も知らずに「ミカドアゲハ、見たいね~。」と友だちと話しながら遊んでいた頃はすでに有名ポイントだったであろうと想像されまして・・・そう言う意味で「えっ?」だったのですよ~(笑)。
Commented by カトカラおんつぁん at 2011-05-23 18:35 x
ぺこさんとこは、少年時代の虫に絡んだ思い出話ということで、オッケーかと思って居ます。自分の子どもの頃の思い出にちなんだ話なら何でも有りでいいんじゃないかと思います。

私らは永遠の少年なのかもしれないですし。

横山図鑑は私も引っ越しを繰り返す中で,なくしてしまい,古本で再度買いましたね。
Commented by nomusan at 2011-05-23 19:29 x
カトカラおんつぁんさん、そうですね、そう解釈するとほとんどの想い出話しがOKになりそうなので、これで行きましょう(笑)。

>私らは永遠の少年なのかもしれないですし。
御意、御意! ネットでもカメラででも、とにかく蝶を追いかける気持ちがあるうちは”永遠の少年”であり続けられるような気が致しますよ(笑)。
<< ヨツボシトンボ@佐賀県 そうだ、耶馬渓へ行こう・The... >>