無題

最近はほとんど昼休みは職場内で過ごしています。
給食のお弁当食べて、机に戻って窓際の席からぼんやり空を眺めていると・・・
何やら思い出話をまとめてみたくなってきます(笑)。
このブログは自分の日記の側面もありますのでね、とりあえず思いつくままにお気に入りの蝶に関する思い出話を徒然に書き留めておくのも悪いこっちゃないかな、と思って書いておりますよ。
もちろん書ける範囲でって事ですけどね(笑)。

と言うことで、今夜はクモマツマキチョウの想い出を・・・。
これも大好きな蝶ですが・・・縁遠い蝶です。初めて見たのが1977年。その後1978年、1979年そして一番最近見たのが1994年・・・さらには行ったけど見れなかった年もあり、今までに4回しか見たことありませんし、最後に見てからもう17年経ってます。そして、この時のノートを見直すと、「嗚呼・・・美しい・・・。しかし、もうクモツキはこれが見おさめかもかもしれないね・・・。」などと書いてます。この年は復活した翌年で、これから活動的には最盛期と言っていいほどあっちこっち行くようになっていった頃のように思えますが、それでも当時こんな事思ってたなんて・・・。実は本人もちょっと驚いています(笑)。まぁ、九州人にとって、それほど機会が作りにくい蝶であることには間違いないように思えますね。実際、撮影を始めた頃から「この蝶は何とかして撮りたいなぁ~。」と思いながらも、もう何年も経ってますがなかなか計画も立てられません。

そんなクモマツマキチョウですが、この蝶を初めて見に行ったのは1977年のとある週末でした。この時は一人でした。T先輩から詳しい場所は教えて頂いていたのですが、果たして見れるのか?期待よりも不安の方が大きい出発でした。深夜の京都を夜行急行「ちくま」に乗って一路信州へ・・・。明け方着いて、目的の沢へ・・・。まだ雪渓が残る渓流沿いを遡って行きます。ポイントまでは3時間くらい歩かないといけないと聞いていました。上空は青空、よし、と気合を入れて歩き出したのですが、30分くらい歩いたところで渓流の上にかかった、丸太橋みたいな材木の上を渡らなければならない場所に出くわしました。距離は2mくらいです。慎重に慎重にその材木を渡って・・・「渡れた。」と思った瞬間、足が滑りました。で、身体は岩場に落ちて、足が流れに少し浸かったくらいで渓流に落ち込むことはなかったのですが・・・材木からこけ落ちる時に一瞬、景色が流れたあと周囲がぼやけて見えます。「メガネが!」・・・慌てて周囲を探しますが見当たりません。どうやらメガネは渓流の中に落ちてしまったようです。

どれくらい呆然としていたでしょうか(爆)。情けない話しですが、完全に気持ちが折れてしまいました。今でこそメガネはスペアもありますし、車の中には度付きのサングラスも乗せてますが・・・当時はもちろんそんなのありません。私、裸眼は0.1(+乱視)です。完全に落ち込んでしまい、「あかん・・・。」とそのまま京都へ帰ることにいたしました。時計を見るとまだ9時過ぎでした(笑)。もう情けなくて情けなくて・・・とにかくその場から一秒でも早く立ち去りたくて、とにかく最寄の駅に行ってとにかく来た汽車に乗って京都へと向かったのでありました。当時は周遊券を利用してましたので、急行までは乗れます。で、途中何回か乗り換えた記憶がありますが・・・京都に着いた時にはもうしっかりと夜になっておりました。で、車中は本当に泣きそうでしたね。ただでさえ「一人で行ってちゃんと見れるのか?」と不安だったのにこの結果・・・。「こんな事じゃ僕は一人前の蝶屋になんか絶対なれやしないんじゃいか・・・。」さらに「ああ、T先輩になんて言おう・・・。」と思った後、「見れなかった口惜しさより、T先輩に何て言い訳しようか?」なんて事にくよくよしてる自分がなおさら情けなくなり・・・ただただ落ち込み続けた車中でございましたよ・・・。で、さらに落ち込んだのが・・・実は基本的に入る沢を間違えておりましてね、本来だったらそんな材木渡らなくて良かったんですねぇ~。ほんまに・・・阿呆ですわ(笑)。これが私の初めての”クモツキ紀行”でございます(笑)。

そして・・・それから2週間後、一度は諦めかけたこの年のクモマツマキチョウでしたが、思わぬ形で再挑戦の機会がありました。T先輩から「今度の週末友達が2人で行くし、お前連れて行ってくれるように頼んだらええて言ってくれてるけど・・・行くか?」と言って頂いて・・・。お会いしたこともないT先輩のご友人、「きっと凄い人たちに違いない・・・。ついて行ってええんやろか?」と一瞬びびりましたが、「これは行かなあかん。」と思い直し、「お願いします。」と返事をしたのでありました。やっぱり見たかったんですねぇ~。はい、もちろんこの時は御二人のおかげで見ることが出来ました。初めて♂を目の前で見たときの感激は、もう言葉になりませんでしたねぇ~。今でも昨日のことのように覚えておりますよ。T先輩と、連れて行って下さったIさん、Yさんには今でも深く深く感謝しております。あと、この時は旅館に一泊したのですが、夕食後、お約束のように旅館で浴衣で卓球をしたのも良く覚えておりますよ(笑)。

その後、学生時代に2回見たあと、卒業して九州へ戻りまして、縁遠い蝶になってしまいました。そして話しは長い休眠生活からお目覚めするきっかけとなった「F、クモツキが見たい。セッティングしてくれ。」の蝶班OB会に繋がって行くのですが・・・。この時は久々の信州と楽しい宴会に「これでクモツキまで見れたら出来すぎ。」と思い、見れなくてもそんなに心残りではなかったのですが・・・いざ復活してしまうと、やっぱり見たくなってきました(笑)。で、1994年、F君、P君、M君と4人で”週末越中クモツキツアー”を決行したのでありました。で、この時は・・・先輩思いのM君の思いやりに感激したのでありましたよ(笑)。あれから17年、年に何回か発作的に行きたくなる事もあるのですが、そんなに多くない行けそうな週末とその年の発生の状況、さらにはその週末の天気予報、そして財布の中身・・・やはり九州人にとってはなかなかハードルが高い蝶には間違いありませんね。それでも・・・このまま一生見れないってのはちょっと・・・さびしいかなぁ(笑)。

で、撮ってないので、今夜は画像なし(笑)。
by nomu376 | 2011-06-02 21:35 | なんやかんや | Comments(17)
Commented by pieris55 at 2011-06-02 21:45
おおー、一番海苔ぢゃ。
おおー、画像がない。
Commented by nomusan at 2011-06-02 22:47 x
pierisさん、一番海苔ありがとうございます~。
>おおー、画像がない。
まぁ・・・このシリーズは・・・標本画像よりも生態画像の方が・・・(汗)。
Commented by 6422j-nozomu2 at 2011-06-02 22:59
クモツキは確かに九州からでは遠いですよね。長文じっくりと読みましたが、色々と思いでもあり、益々K詣の気持ちが高まったのでは。
実は明日の夜から4人で出発します。またまたKリベンジ失敗の可能性もありますが、万が一撮影成功したら日曜日にアップいたしますね。
Commented by OIGATO at 2011-06-02 23:04 x
呑むさん、こんばんは。
・・・「メガネが!」・・・慌てて周囲を探しますが・・・
よ~く分かりますその時の気分。私も一度(目的内容は違いますが)、熱烈鉄道マニアの頃北九州の西鉄市内電車の部分廃止を追っかけてたのですが不注意でメガネを落としてしまい(まだガラス製レンズが主流の頃)ヒビが入りまともに見えない・・・現着して間もなかったので唖然、呆然・・・帰りの列車の中での情けない事・・・
呑むさんの場合一歩間違えていたら?メガネだけで済んで良かったと思いますよ~
某掲示板のすーぱーゴリゴリ有難う御座います。
まっちゃん様から、あのような題名のスレッドが出来ているとは(爆)
Commented by nomusan at 2011-06-02 23:24 x
nozomuさん、出来ればいつかは撮りに行きたいとは思っておりますが・・・なかなか計画立案とまではいきません。
はい、今回の思い出話を思い立った理由の一つに・・・貴兄の先日の更新は充分に心の中にありましたよ(爆)。この蝶、本当に昨年いたからといって翌年同じ場所で必ず見れるとは限りませんよね~。結構気難しい蝶ではないか?と思ってますよ(笑)。

おお、いよいよリベンジの時が来ましたかぁ~。ご武運をお祈り致します~。
Commented by nomusan at 2011-06-02 23:33 x
OIGATOさん、こんばんは~。
おお、これでもか!スーパーゴリゴリ、読んで頂けましたでしょうかぁ~(爆)。はい、私長いこと営業やってますのでね(笑)。

おお、似たようなご経験を・・・・同志ですね(爆)。そうですよね、あの頃のメガネはガラス製で・・・忘れもしません、京都へ帰った翌日ネガネ買いに行ったら・・・かなり高くついてしまいましたよ~。本当に踏んだり蹴ったりでした(笑)。

>呑むさんの場合一歩間違えていたら?メガネだけで済んで良かったと思いますよ~
実はそうなんですよ。雪渓が溶けかける頃で、流れは結構激しくて、もし流されて雪渓の下にでも入ってしまってたら・・・・こんな能天気な想い出話しは書けなかったかも?ですね(笑)。
Commented by カトカラおんつぁん at 2011-06-03 00:11 x
涙無くしては読めないクモツキ奮闘記、感動です。
こういう一つひとつの経験が、今有る私らを形成してくれているんでしょうね。良い趣味をもったもんだということを再認識できました。
のむさんの胸の中には、こういう想いがぎっしり詰まっているんでしょうね。これからも雨の日公開が楽しみでございます。
Commented by nomusan at 2011-06-03 06:26 x
カトカラおんつぁんさん、クモツキは、”蝶屋になるんだ”と決めたときに、間違いなく”憧れの蝶ベスト3”に入っていた蝶です。それだけに、最初に行ったときの落ち込みは・・・・ひどかったですよ。なので、初めて見れたときの感激は、それはもう・・・(笑)。どんくさい人間なので、なかなか最初からうまくいきません。まぁ、考えてみれば人並み以上に楽しませてもらってるかもですね(爆)。
Commented by ふしみや at 2011-06-03 07:45 x
できてない後輩から、訂正です。
1994年のは「信州」ではなくて、「越中」でございましたよ。

確認の為、ふしみやDBで検索をかけてみたところ、アノ日は4人の合計で7雄観察してるんですね。
ええポイントやったんや…。
Commented by luehdorf at 2011-06-03 16:37 x
'71に岩手・龍泉洞でお会いした故Mさんが、帰京後にお会いしたとき、呑みながら大井川上流のクモツキの話をしてくださいました。
大井川鉄道の終点からひたすら歩いて、2日がかり…。
若くてもコンジョなしですので、こりゃぁムリだと思いましたっけ。

その後、入笠でも採れていることが分かり、それなら「あそこ」しかないだろうと思ってはいたのですが、なかなかタイミングが合いませんでした。
’02の6月2日、曇天でしたので長谷村の道の駅で買い物を、というつもり(ホントです)で山越えをしますと、ちょうど晴れ間がのぞいてきたのです。
「ちょっと…」とネットだけを手にして沢沿いに入りますと、上流から白いモノが…。翔び方は明らかにツマキ型のあのせわしないはばたき…。
まさかなぁ、と思っていたのですが近くに来てビックリ!「大きなオレンジ」が目に入りました。
締めることもせず、ネットの中ほどを握って車へダッシュしました。

ヤナギの下の…、と狙っているのですがその後はまるでダメ。やはり無欲の方がいいのでしょう。

サンダー杉山さん、そういえば歌がお上手だったと聞いたことがあります。
太目でも器用な方だったんですね。
Commented by nomusan at 2011-06-03 19:57 x
できた後輩のふしみやくん、ご指摘ありがとうございます。
早速訂正させていただきますね。

そんなに観察出来てたんや。
また行きたくなってきたなぁ~(笑)。
Commented by nomusan at 2011-06-03 20:03 x
luehdorfさん、そう言えばあの頃バイブルのように読んでいた”新しい昆虫採集地案内」のO林道のクモツキの画像が載っていたような・・・。

前に行った時に見れたからと言って翌年行ってもいない事もある・・・Fくんにお願いしても、「クモツキは保証出来ませんわぁ・・・・」と言う返事、なかなか気難しい蝶のようですね(笑)。

杉山さん、イメージからするとソフトで渋い声してそうですね。
この人のジャーマン・・・本当にびっくりしましたぁ~(笑)。
Commented by K.M at 2011-06-03 20:08 x
標本すら現物はみたことない憧れの蝶ですが、規制も乗り越えて採集となると、アプローチも難しそうだし、命がけみたいでトライすら躊躇しています。
私の図鑑の情報は、本州、高い山やふもとに住むと書いてあります。ふもとってどこやろなぁ…。
Commented by nomusan at 2011-06-03 21:49 x
K.Mさん、確かに今この蝶を合法的に採ろうと思うと・・・結構大変かもですねぇ~・・・。
>ふもとってどこやろなぁ…。
う~ん・・・”本州、高い山やふもとに住む”って・・・かなり難しい説明ですね~・・・。
Commented by K.M at 2011-06-03 22:36 x
それに、6月は他のミッション目白押しでもあり、かなりいきついた採集上級者にならないと、そこまで突き詰めれないでしょうし…。
ま、その神の領域にはおそらく、死ぬまでには到達できないでしょう。
保護地で指くわえてみるのもしゃくだし、標本買うのも敗北だし、まあ、くやしいからイギリスやヨーロッパに行くチャンスがあれば普通種とも聞くし… ま、夢ですね。
Commented by nomusan at 2011-06-03 23:35 x
K.Mさん、まぁ・・・・本気でこの蝶を狙わなければ手に入らない蝶が住んでいる自国にいるって事は、何と素晴らしい事なのでしょう!
ってことで今回はまとめておきましょうかぁ~(笑)。
Commented by K.M at 2011-06-04 21:05 x
私はきちんと調査され熟慮のあるプランの保護に反対するものではありません。あくまで採集者魂を表現しただけです。

ま、特別天然記念物のミカドアゲハとか、若干陳腐な保護はなんていったらいいのかなぁ…。
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